2024年

アフリカのペンキアート「ティンガティンガ」を学ぶべく、タンザニアのブンジュ村を訪れた、SHOGEN（ショーゲン）さん。ある日、近所のザイちゃんという３歳の女の子が、お父さんに言いました。「流れ星を捕まえに行きたい」すると、その村の男たちは全員で流れ星を探しに。 毎日探し続ける大人たちに、ショーゲンさんは、「流れ星なんて捕まえられるわけがない」すると……大人たちはこう言いました。 「お前は、流れ星を捕まえに行ったことがあるからそう言っているのか？」「お前の心のゆとりはどこにあるんだ？」「無駄とかしょうもないことの中に、幸せっていうものはあるのに、もったいない！」 その瞬間、ショーゲンさんは気づきました。”僕らはお金のために効率を求め、他人の目を気にして「いいね」を求めた結果、一番大事な心のゆとり（幸せを感じる心）を失っている！” 私たちが失いかけている「幸せを感じる心」を取り戻すため、ブンジュ村で教わったこととは？ 感想 本作は、平凡で退屈な日常に慣れてしまっていたサラリーマンのショーゲンさんが、生きることに全力でぶつかっているアフリカ現地の人たちとの交流を通して、大切なことに気付かされる作品です。 「当たり障りのない人生」をモットーに、サラリーマン時代を過ごしてきたショーゲンさんですが、ある日、ティンガティンガという絵から溢れ出す情熱に心動かされ、仕事を辞めてしまいます。ティンガティンガを学ぶべく単身渡ったアフリカで待っていたのは、私たちにとっては当たり前すぎて、見過ごしてしまいがちなものばかりでした。 誰かの幸せのために、つい自分を犠牲にしがちですが、それではホントに相手を幸せにすることはできない。 私たちにとって、生まれたときは当たり前だったことも、生きていく中で当たり前でなくなり、大切にしてきたことも大切にできなくなり、やがて、自分の本心すらわからなくなっているような気がします。 途中で立ち止まれる勇気とともに、 本当に自分は自分を生きられているか？他人に求められている自分を生きていないか？ 当たり前の毎日がどれだけ幸せなことか、生きていくために本当に大切にしなければならないことはなにか、そんなたくさんの当たり前を取り戻す機会をくれた、ステキな一冊でした！ 当たり前の毎日に慣れてしまった方、本当に大切なものを取り戻すべく、一読してみてはいかがでしょうか？ 電子書籍で読む ✐おすすめポイント なんといってもぐさぐさ突き刺さるブンジュ村の考え方。私がいちばん好きな言葉は、”自分が幸せでないと、他人を幸せにすることはできない”でした。 作品の冒頭（抜粋） つかぬことをおうかがいしますが、シイタケを食べたことはありますか？……あるんですね。 では、鶏の卵は食べたことはありますか？……あるんですね。 じゃあ、薬が家にあったりしますか？……それもあるんですね。 じゃあ、最後の質問。旅行に行ったことはありますか？え、それもある！？ これ、江戸時代の庶民にとっては贅沢なことでした。それに、家にクーラーと冷蔵庫のある暮らしは、あの天下統一した徳川家康だって味わえていないんです。 天下布武を掲げた織田信長だって、カプチーノを飲めずに死んでいるんです。 電子書籍で読む クリックで応援お願いします。 にほんブログ村 本・書籍ランキング

2024年

『命売ります』三島由紀夫著

『すいかの匂い』江國香織著

『TUGUMI』吉本ばなな著

『砂の女』安部公房著

『幻夏』太田愛著

『1ミリの後悔もない、はずがない』一木けい著

『今日、誰のために生きる？』ひすいこたろう×SHOGEN 著

『命売ります』三島由紀夫 著

『すいかの匂い』江國香織 著

『TUGUMI』吉本ばなな 著

『砂の女』安部公房 著

『幻夏』太田愛 著

『1ミリの後悔もない、はずがない』一木けい 著