読書を始めるのに二の足を踏んでいる理由として、そんなに集中できない、活字自体が好きじゃない、というものがよく聞こえてきます。
確かに映画のような映像作品であれば、小さな文字を追いかける必要はありません。
それに、目を閉じていても作中に流れているBGMや、流れてくる登場人物のセリフさえ聞いていれば、きっとなんとなく内容を理解することができると思います。
なので、読書は映像作品に比べると不便なものであるとも言えます。
ですが、その不便の中にこそ読書の魅力が隠れているんです。
それは例えば、活字だけという限られた情報から物語の世界を想像することであったり、作中で突如現れる一節であったり、読書だから得られるものがたくさん隠れています。
ここでは、個人的にオススメな読書の楽しみ方を紹介します。
これを参考にして、映像作品ではたどり着くことのできない楽しみ方を探してみましょう。
読書にはこんな楽しみ方がある
好きなように想像できる
読書のいちばんの魅力って何でしょう?
それは、与えられた活字だけの情報から、自分の好きなように世界観を描けるところだと思います。
例えば、映画やテレビ、動画配信等では、すでに物語の舞台や登場人物のキャラクターは完成されていて、その完成された情報を一方的に受け取ることしかできません。
それが自分の想像とは違ったものだとしても、その世界観はすでに誰かの手によって完成されたものでしかないので、ただ受け取ることしかできません。
わかりやすい例として、マンガ原作のものをアニメで映像化したとき、主人公の声が自分の思い描いていたものと違った、ということがあります。
同様に、マンガ原作のものを実写化したとき、自分が思い描いていた俳優とは違った、ということもあります。

一方で本の場合、読者に与えられる情報は活字(たまにイラストも)だけです。
そこから、登場人物であれば、背格好はどれくらいだろう?声は高いのか低いのか?芸能人で言えば誰がふさわしいだろうか?など、自分だけの人物像を作り上げることができます。
また、物語の舞台であれば、風景は?街の匂いは?など、無限に思い描くことができます。
つまり、同じ小説でも、読んだ人やそのときの感情、場所によって、無数の世界観が生まれるということです。
活字を読むのが苦手であれば、手始めにマンガから入るのもオススメです。
マンガも同じように、与えられた活字と絵から、音や映像を自分で組み立てるという意味では近いものです。
少しずつ活字に慣れて、穏やかな時間を手に入れる準備を始めましょう。
人生を変える一節に出会える
読書の楽しみ方のひとつに、思いがけない言葉との出会いがあります。
これは小説や自己啓発本に限らず、マンガでも同じように人生を変えてしまいそうな一節に出会うことがあります。
何気なく読んでいた本、友だちから借りて読んでいたマンガ。
小説の場合(マンガも同じ)、読み進めていくなかで主人公に自分を投影させたり、自分と似たような境遇にいる登場人物に深く感情移入したりすることが多々あります。
そんな中で、思わぬ一節が発せられたりすると、まるでその言葉が自分自身に投げかけられているかのように感じ、想像していた以上に深く刺さるものです。
ここに、いくつか私自身に刺さったことばを載せます。
参考になるかわかりませんが、あなた自身の大切にしたい言葉を探してみてはいかがでしょうか。
大切にしたい一節(参考)
「使えねえな」と言われたら、「使いきれてねえな」って心の中で思っていればいい
人は失うことでしか、大切なものを確かめられない
後悔は過去を変えようとすること、反省は未来を変えようとすること
失敗しなかった一日は、何もしなかった一日だ
まとめ
以上から、読書には次のような楽しみ方があります。
<まとめ>
・映像と違って好きなように作品の世界を想像できる
・人生を変える一節に出会える