~ちょっと何言ってるかわからない編~

参考:巣立っていったステキ紳士たち(イメージ)

紳士になれずくすぶっている方、ぜひここで紳士スキルを手に入れて、誰もがうらやむステキ紳士を目指してほしい。

概要

ちょっと思い返してみてほしい。

ものすごく博識を披露したがる人や難解な言葉を多用する政治家、謝罪会見で炎上した芸能人とそれにもの言うご意見番、寝ていたくせにテレビを消すと「おい、見てんだよ!」と主張し出すお父さん。
毎日毎日、世界中の誰かしらがどうでもいい主張を繰り返していて、それに辟易している自分がいることに気づくだろう。

ご存じのとおり、主張したがる人というのは、相手がどう捉えようとそんな事はどうでもよく、とにかく主張することが目的であるため、どっちでもええがなーと思っていてもなかなか避けることは難しい。
さらに面倒なのは、君はどう思うんだい?と、こちらになにかしらの返答を求めてくることである。
それはさながら、必ずどこの職場にもいるお局さんの小言のようで、急速に労働意欲が削がれるとともに、周囲の空気を変な感じにしてしまう。

だからといって、適当にあしらって結果、余計にぐいぐい来られるというのもできれば回避したい、というのが本音である。

では、そんなときどう対処すれば良いのだろうか?
ここでは、間違った対応と理想的な対応について紹介するので、日常で困ったときは、躊躇せず活用していただきたい。

間違った対応

<ケース1>
場面は夕方の企画会議、やたら難しい言葉を放り込んでくる上司との会話。

上司「ガバナンスを三平方の定理でアンニュイに臥薪嘗胆しようと思うが、どう思うかね?」
 私「……ちょっと何言ってるかわからないですね」

このように、上司の意見に対しわからないの一言で返答するのは、大人として適切ではない。
例え内容が理解できなかったとしても、わからないの一言で返すとせっかく難しい言葉を披露した上司のプライドはずたずたに引き裂かれ、なんとなく気まずい雰囲気になるからである。

<ケース2>
場面は昼休みのオフィス、姑へのグチを周囲にぶちまけるお局さんとの会話。

 お局「あの人、逆立ちできるできるって言ってるけど、ホントは三点倒立しかできないのよ。ふざけてるわ。」
  私「……ちょっと、どうでもいいですね」

このように、お局さんのグチを真っ向から否定するのは、大人として適切ではない。
例えホントにホントにどうでもいい話だったとしても、どうでもいいと言われたお局さんは激しい羞恥心に苛まれ、さらに言うとホントは三点倒立できるんですね!で話を広げたかったお局さんの思惑を根本から覆すことになり、なんとなく気まずい雰囲気になるからである。

<ケース3>
場面は職場近くのカレー屋さん、店主からカレーのお供を訊かれたときの会話。

 店主「カレーにはライスかナンのどちらか選べますが、どちらにされますか?」
  私「……ちょっと、どちらとも選べないですね」

このように、店主の親切心からくる問いかけに迷うような姿は、大人として適切ではない。
きっとランチ時間は混み合っているだろうし、仮にライスを選んだとしても「やっぱりナンにしとけばよかったかな」とか言い出すに決まっており、まあ店主からすればどっちでも良いわけで、なんとなく気まずい雰囲気になるからである。

では、それぞれのケースを理想的な対応に置き換えていく。

理想的な対応

立派な大人であるなら、次のように対応してほしい。

<ケース1>
上司「ガバナンスを三平方の定理でアンニュイに臥薪嘗胆しようと思うが、どう思うかね?」
 私「……なんですかね

<ケース2>
お局「あの人、逆立ちできるできるって言ってるけど、ホントは三点倒立しかできないのよ。ふざけてるわ。」
 私「……なんですかね

<ケース3>
店主「カレーにはライスかナンのどちらか選べますが、どちらにされますか?」
 私「……ナンですかね

お気づきだろうか。
いずれの会話にも、何一つ気まずさは感じられない。
そればかりか、「……」と少し間を置くことで、ちゃんと考えてる感を出すことにも成功し、誰も傷つくことなく会話を成立させることができている。

大切なのはそう、 “……なんですかね” だったのである
このフレーズを遣えば、あらゆる場面でも相手の主張を受け流すことができるのである。

「なんですかねじゃやなくてさ、どうなんだ!」と詰めてくる場合も想定されるが、その時は聞こえないふりをしてやり過ごせば良い

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